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弁護士の眼

弁護士は身近になりましたか?

| 2011.10.26 水曜日 | 弁護士の眼(近森土雄) |

以下の記事は「MNO Office Letter 2011年7月号Vol.66」(発行人株式会社成岡マネジメントオフィス)に掲載された私の記事「弁護士の視点 №1」を加筆修正して、再掲したものです。

今から20年ほど前には、できれば、お世話になりたくないが、いざとなると必要。しかし、その時にすぐに相談できないのが弁護士。その要因は、弁護士の数の絶対的な不足、とされていました。
 そこで、当時は年間500人程度だった司法試験合格者が徐々に増え、現在は2000人程度に増員されました。識者やマスコミからの批判や、経済界、各種 の団体からの政府への増員要望があり、弁護士会も増員に賛成。ところが、最近は、主として弁護士のなかから、この国には増員するほどの法的需要はなかった のではないかという疑問の声があがっています。
簡単に結論が出そうにない問題ですが、法曹人口(聞きなれない言葉と思いますが、法曹は弁護士、検察官、裁判官の三者を言います)を大幅増員するという政策によって、知り合いに弁護士がいる人が増え、その結果、弁護士が身近になったことは間違いないと思います。
それでは、皆様にとって、法律相談がしやすくなり、相談の機会が増えましたか?さらには、相談してみてよかったですか? と、質問を続けたいところです。
よかったというご回答をいただけなければ、そもそもの法的需要の予測を立てることができません。いいかえれば、弁護士を増員しても、いざという時にお役に立ったという利用者が増えていなければ、いくら弁護士が身近になっても増員した意味がなかったことになります。
これから何回かに分けて、弁護士が皆さんのお役に立てそうな場合をあげてみますので、ああ、こんなことで必要になるのかと思っていただければ幸いです。

近森土雄


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